平成18年 4月号

み教えを生きる悦び (27)

「あぁ、神様!」  あふれる涙で…

鎌 田 久 子


   護国の神剣   作詞 谷口雅春

  一、釈尊出でてわが国に
    聖王うまれ天が下
    すべての民を救うぞと
    弥勒下生の聖経に
    預言し給ひし時いまぞ

  三、古事記の預言に照すれ
    このサタンなる赤き龍
    八岐遠露智と称され
     瑞穂の国の稲田姫
    ひと呑みにすと身を構ふ

  一昨年来、わたくしどもは、日本会議主導のもとに、 (イ) 夫婦別姓反対。 (ロ) 国立追悼施設反対。 (ハ) 人権擁護法案反対。 (ニ) 過激な性教育・ジェンダーフリー教育の撤廃。など、心ある政治家とともに、草の根運動を展開してきた。
  このうちの (イ) (ロ) (ハ) は、私どもの活動によって一度は頭をひっこめたものの、いまもスキあらば頭をもたげて追ってくる。まさに八岐遠魯智と称するサタンである。
  問題は (ニ) で、内閣府内に設置されてしまった男女共同参画局と同参画会議によって、美しい仮面をかぶった八 (たくさん) 岐 (施策) 遠魯智 (唯物思想・サタン) たちによって、世にも珍奇なジェンダーフリー思想を蔓延させてしまったことである。 因みに防衛費五兆円に比して、この局の予算費用は、すでに九兆九千億円が与えられている。

  山谷えり子内閣府政務官は、われら草莽の民の訴えをいち早く聴取され、 「具体的な情報資料をどしどし送って下さい」 と、各地の現場を視察し、是正を開始。国会質疑の折には、総理をはじめ、全国会議員に、過激な性教育・ジェンダーフリー思想教育が小学校から行われている実態を知らしめた。また巧みな質問により、ジェンダーフリーの正しい政府見解の答弁も引き出して下さった。

  その後、自民党は 「過激な性教育・ジェンダーフリー教育実態調査プロジェクトチーム」 (PT) を結成し、国家規模で各学校から、性道徳類廃を促進する人形・カラー写真・器具を没収した。 各都道府県の女性センター・社会教育館・公民館などに配布されていたジェンダーフリー推進の豪華なパンフレットやブックレットも姿を消した。

  昨年政府は、新五ヵ年計画の 「第二次男女共同参画基本計画」 に基づいて 「リプロダクティブ・へルス/ライツ」 の修正を、猪口邦子担当相に求めた。その結果、 「いつ、何人子供を産むか、産まないかを選ぶ自由」 (性の自己決定権) を促す文言が削除され、 「我が国では、刑法及び母体保護法に反し中絶の自由を認めるものではない」 との但し書きが付された。また 「女性の主体的な避妊のための知識などの普及」 施策については、 「安易な人工中絶を避けるため」 という文言が加わり、ゆるやかではあるが、歯止めが掛けられつつある。ただ残念なことは、PTとの激しいやりとりの際、猪口氏は狡猾な詭弁を弄し、 「ジェンダー」 というサタン用語だけはとりさげなかった。

  (イ) 〜 (ニ) を再燃させないためにはどうしたらよいか。中絶中止の具体策は、などに心を砕いていたときの昨年末、驚天動地の一大事が起こった。

  小泉総理は 「自民党の派閥をぶっこわす」 と豪語したのはまだしも、 「皇室典範」 改正案を国会に上程するという。
  私は、この改悪案を一瞥するや、十人の遠魯智が首領をとり囲み、赤い舌でペロペロと祝杯をあげているように思えた。 全国の 「学ぶ会」 の皆様から、毎日大量の改悪阻止のための資料が恵送されてきた。 宮内庁あてや総理あての文案を送ってほしい。 ファックスでの添削依頼。 電話による励ましや現況聴取など暮れから一月にかけては、櫛風沐雨の日々を過ごした。

  国会議員への陳情署名活動。 いつも千名を超す緊急集会やデモ行進をして訴えても、遠魯智にとり憑かれた総理には通じそうにもない。 もはや、為んなし。 わたしは天授の神剣をペン (文章) に代えて、護国の神剣を言霊 (発声者) に代えて、帝都の一隅から天皇国日本の弥栄を熱祷し、改悪阻止に全身全霊を傾注した。

  神定国家日本は、神の霊的系譜を享け継いで、万世一系の皇(霊)統を保つてきた。二千六百六十六年、百二十五代の数の長短や血統をはるかに超えた崇高な天の御意志の現成国家なのだ。
  皇位継承が、男系によって保たれてきたことは人知や人力では為し得ない世界最大の奇蹟である。

  七日夜、生命尽くるとも悔いなし。 の心境で帰宅し、テレビにスイッチを入れると、秋篠宮妃紀子様ご懐妊の報道が … 。 「ああ、神様!」 あふれる涙で、画面が一瞬かすんでみえた。





鎌田久子氏
どんな教えか
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