平成19年 2月号

み教えを生きる悦び (36)

白鳩会副総裁ともあろう方が …
「男子出産」 とは!…

鎌 田 久 子


  尊師谷口雅春先生は、皇位につかれる歴代の 「天皇」 は、過去世に十善 (怒る・盗む・嘘・姦淫・嫉妬・弁解・殺生・打算・憎む・街 (てら) いなどを修行で超越する) の徳積みをされた 「清き明き直き」 魂の方々である、とお説きくださっている。
  ことに 「天皇国日本」 に関しての法話、聖典を拝誦するたび、私は魂の底から感動に打ち震え、熱い涙がこみあげてくるのである。そして尊師が 「天皇陛下」 に対し奉り、遜 (へりくだ) られ、最大級の敬語を用いていらっしゃることにも、平伏している。

  「天授の国・日本」 「”神話” が今も生きて具象化している奇蹟の国・日本」 「万教帰一の真理国家・日本」 「神国日本に生を享けたわれら神の子青年の使命」 など、烈々と講話され、霊筆をふるわれる尊師。その期待に応えて、われらは燃えた。

  言霊の幸はふ国・日本に聖師生(あ)れまして 「宇宙普遍の真理」 を説き給う! なんという忝 (かたじけな) さよ! 「実相世界では既にひとつの極身(きみ)に統一せられて、常楽の浄土となっているのである。 … 実相の世界の 『生長の家』 が地上に顕(うつ)って来る時には是非とも此の世界も一つの中心に統一せられねばならぬ。今の世界で実相世界の常住性を形に顕し出しているのはただ日本の国ばかりである」  (『久遠天上理想国実現の神示』)

  「生長の家の本尊」 (『神の真義とその理解』) には、「 … 吾々生長の家の団体では、心に宇宙大生命を祭るのであります。… 『(ソノ幽ノ幽ナル神トシテ天之御中主神、幽ナル神トシテ天照皇大神、現人神トシテ天皇)ヲ礼拝ス』 … すなわち吾々は、天皇様を宇宙大生命の全徳の御顕現としてそのまま現人神として拝し奉るのであります。」 と、はっきり 「天皇信仰」 を明示されている。

  ある日、「暁の鐘」 の集いで 『大日本神国観』 を修したあと、八十一歳の方に話しかけられた。 「愛子内親王は天照大御神の生れ代りだから、やがて百二十七代目の天皇陛下になられる方…」 と。そこで私は、日頃の思いを四十分近く述べた。
  「天照大御神は、一霊四魂(奇魂・幸魂・和魂・荒魂) を有し、神話によれば、奇魂・幸魂は隠身 (かくりみ )の魂称、和魂は幽の女神 (めがみ) の魂称、荒魂は顕の男神 (おがみ) の魂称で、言霊の荒 ・ 顕 ・ 現人神として、天意を行なう神の地上代行者として 男神 (おがみ) 第一代神武天皇が即位された。
  それから百二十五代に至るまで ─ 途中八方十代 (重祚二例) の女性天皇は、男子天皇の即位までの中継ぎの役を果たされ ─ ”神国日本” は、男系天皇で貫かれてきた。
  愛子様は将来、中継ぎのお役はなさるかも知れませんが … 」 と。

  ちょうど、皇室典範改正案を、小泉前首相が国会に上程すると気焔をあげているときであった。
  この改正案は

   @女性天皇を新たに認める。
   A女系天皇を歴史上はじめて容認する。
   B男女の別なく長子(第一子)を優先継承させる。
   C女性皇族は結婚後、宮家を設け、男子配偶者や子孫も皇族とする。

  これは、日本国家解体有識者案である。

  神話に発して、二千六百六十六年、一系の皇男子継承により栄えてきた世界最長・最古の真理現成国家日本は、歴史上五度目の危機を迎えていた。

  ポール・リシャールは言う。 「建国以来一系の天皇、永遠に亙る一人の天皇を奉戴せる唯一の民! 汝は地上の万国に向って、人は皆な一天の子にして、天を永遠の君主とする一個の帝国を建設すべきことを教えんが為に生れたり。 天、汝と共に此の大業を成就せん。」 (「日本の児等に」)
  リシャール博士の霊詩 (スピリット・ポエム) は的中。昨年秋篠宮殿下は、二月七日妃殿下ご懐妊のNHK報道の中で、
「両陛下に 『愛子内親王も満四歳。今まで慎んでおりましたが、コウノトリにお願いしてよろしいか』 とお伺いしましたら、 『ぜひそうして下さい』 とお許しを戴きましたので … 」
と仰せられた。 「ああ、神話さながらの世界 … 」 と私は涙した。

  前号の後篇を執筆中の十一月中旬、十数人の方々から 「白鳩」 誌 平成十八年十二月号の 「男子出産」 について、ファックスや電話を頂いた。久し振りに関心を抱いて拝読し、寒心を覚えた。そこで急遽、このような文を草したが、国連で女性差別撤廃条約が批准されて二〇年。 この流れに乗じた日本では、トロッキストやフェミニストたちによって ”夫婦別姓” ”ジェンダーフリー思想” を小学生にまで浸透させようとしている 。
  まさか白鳩会副総裁ともあろう方が、こうした思想に汚染されて、ご皇室のあり方を論じられているとは、思いたくない。それが今の私の偽らざる心境である。





鎌田久子氏
どんな教えか
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