平成21年 3月号

み教えを生きる悦び (60)

赤ちゃんを授かるための祈り

鎌 田 久 子


 いま、生殖医療は、目覚しい進歩をとげています。
その最先端の研究をされているT教授は、 「どんなに良好な状態の卵子と精子を一緒にしても、育たない場合があります。生命の誕生を、人間が百%コントロールすることは、いまだに不可能です。受精は、聖なる神の領域です。」 とおっしゃっています。

  たとえば、試験管に精子と卵子を入れて、受精に成功しても、細胞は二倍、四倍、八倍と分裂してゆきますが、生きた肉の塊が殖えるだけです。 サムシング・グレイトの世界から、霊魂が吹き込まれないと、人間という万能の機能を具えた生命誕生には至らないのです。何というこの生命の不可思議さ!。

  最近は、高年齢結婚の方がふえ、すぐにも赤ちゃんを授かりたいと、不妊に悩むカップルの相談を受けることが多くなりました。
  現代人の生活は、三百年前の祖先が観たら、腰を抜かすほど便利になりましたが、それと引き替えに、自然や生命への畏敬の念を喪失してきました。不妊症の原因には、核兵器実験による地球軸傾斜の人体への悪影響、パソコン、携帯電話、電子レンジ、電話、FAX、テレビ、蛍光灯などの電磁波の影響があげられます。

  しかし、有難いことに、放射線や電磁波をカットする製品が開発され、すでに活用され始めております。生命はどんな環境に対してもひるむことなく適応し、たくましく生長を遂げてゆきます。

  サムシングーグレイトの世界から、赤ちゃんを授かりたいという切実な願いはご夫妻が心を一つに溶け合わせて、強く、具体的な言葉で祈念すると、必ず成就します。ご参考までに、一例として祈りの言葉を掲げます。

 『全智全能にして、われらの生命の本源にまします神様。いま私たちは、魂の底から、
  神の世継ぎの分け御魂をお預かりし、愛し、敬い、感謝して育てさせていただきたい
  と希っております。何卒、われらのご先祖の中で、日本の国威を発揚し、顕現する尊い
  使命を帯びた優秀な生命をお授け下さい。神様、われら夫婦の切なる願いを叶えて
  下さいまして、まことに有難うございます。』

  また、お仏壇のない若夫婦は、きれいなお菓子箱などをお塩で清めて、その中に霊牌 (宇治の宝蔵神社よりとりよせる) を並べ、感謝の供養を捧げて下さい。 自分をこの世に産んで下さり、育てていただいたご両親の霊牌に、ご存命であれば赤字で、祖父母が他界していらしたら黒字で記入し、心より感謝をこめて聖経 『甘露の法雨』 を読誦しましょう。

  ”夫は父なる天、妻は母なる大地” という男女の特長を生かし、神性受胎の神もよおしを、悦びと感謝の心で迎えましょう。とくに女性は、神の子の生命をお祭りする子宮を与えて戴いています。暖かく柔らかく、潤いにみちた、愛深い心境で、日々を過ごすとき、肉体は、その心の反映として、母なる大地の役目を果たします。尊敬する夫の子種を愛情ゆたかに育てさせていただく心境の妻には、つわりの苦しみはおこりません。受胎した小さな生命への違和感がないからです。

  男性は、掃除、洗濯、料理などの家事を喜々としてこなし、自分を支えてくれる妻に、尊敬と感謝の気持を、具体的に、表現するように心掛けましょう。
  自然受胎の機会は、月経 (受精できなかった卵子が、子宮内膜がはがれて外に排出される作用) が終了したあと、8.5日〜11.0日頃に排卵がおこります。排卵された卵子は、約12〜24時間くらいが元気なのです。この尊い期間を生かして夫婦は明るく仲良く調和した状態で過ごすことが大切です。一緒にスピリチュアルな音楽を鑑賞したり、お揃いの明るいパジャマを着用したり、聖典・良書を拝読し、大切な夫婦生活を存分に、明るく楽しく、和顔・愛語・讃嘆の飛び交う毎日を過ごしましょう。

  やがて受精した卵子は、視覚・聴覚もないのにけなげに子宮をめざして前進し、着床します。 11週から19週には、もう人間の形をした6センチくらいの身長に育っています。

 @未来の父・母になる夫婦は、魂の奥底から切実に赤ちゃんを授かりたいと
   祈念すること。
 A婚前は身を慎み、夫婦は互いに敬愛し合い、明るく調和した心境の中で、
   尊い生命を迎えること。
 B皇恩に感謝し、両親に孝養を尽くし、遠いご先祖への深い感謝を捧げて
   生きること。
 C生命は天界から授けられる尊く神秘なものであることを自覚し、決して中絶
   をしないこと。
   中絶をした人は、心より懺悔し、供養に徹すること。





鎌田久子氏
どんな教えか
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