三つ目の「国のいのちの素晴しさ」
私が谷口雅春先生に最も感謝中上げている三つのうち、 「神想観」 と 「人間神の子」の真理 (言葉の創化力を駆使する) を教えて頂いたことはすでに申Lげました。そして最後の三つ目は 「国のいのちの素晴らしさ」 を教えて頂いたことです。もし谷口雅春先生に出逢わなければ、私はおそらく戦後教育によって左翼思想に走っていただろうと思います。
昨年、アメリカのブッシュ大統領が来日されました時に、日本の国に敬意を表して明治神宮に参拝したいと言われました。 「どうぞ、どうぞ」 と言って胸を張って小泉首相が案内すべきところを、日本が戦争に負けてアメリカによって現憲法が押しつけられ、政教分離によって日本は身動きができなくなっている。憲法によって日本の首相は参拝することができないので、車の中で待っていたことがありました。その時、私は日本人として大変恥ずかしい、悲しい想いを致しました。
各国の歴代の大使が赴任した国に行って先ずすることは、その国に敬意を表するために戦没者のお墓にお参りをすることなのですね。日本の総理大臣も外国訪問をするときはそうしています。ところが、アメリカやフランスの大統領やイギリスの女王など、各国の元首が日本に来られても、 「靖国参拝だけはご遠慮ください。」 と外務省は横槍を入れるわけです。 これは何事ですか! アメリカ占領軍の神道指令にいまだに縛られている結果ですが、それだったら毎年一月一日に日本の総理大臣が伊勢神宮に参拝することも駄目ですし、アメリカのアーリントン墓地に日本の首相は行ってはいけないはずです。 左翼の人達や中国・韓国が 「靖国神社」 だけを問題にして攻撃し、日本政府はその内政干渉に脅えている。 本当に日本はおかしな国になっています。 北朝鮮に対する態度も一体何ですか、百人以上の日本人同胞が拉致されているというのに、これまで恐喝されるたびにお米を百八十万トンも送り、 「朝銀」 を通して金銭を貢いできました。今や、世界の物笑いになっているのが日本の現状でしょう。
ところがここに来て拉致被害者の家族の方々の言動などがメディアにも乗り、日本の多くの人々が目覚め始めました。これはいよいよ唯物論から精神文化に移る時期が到来しているのかと私は思います。 雷の神があちこちにミサイルを飛ばしたり 、「蛆たかれとろろぎて」 と言いたくなるようなことが頻発している大変な時代ですけれども、古事記では黄泉の国との間に黄泉比良坂という境があって、黄泉の闇の世界とこちら側の光の世界との境に伊邪那岐神様が岩を立てて境界線をお作りになりました。 そこに死の軍隊をつれた怒り狂った伊邪那美神様がやって来られ、 「あなたの国の人たちをこの闇の軍勢でもって毎日千人くびり殺しましょう」 とおっしやいました。原文はというと敬語を使って伊邪那岐神様とお話し合いをなさっておられます。 そうしたら伊邪那岐神様が 「あなたの国の軍隊が光の国の人たちを毎日千人殺すと言われるのなら、私は千五百の産屋を建てて毎日千五百人の人を生みましょう」 とおっしやいました。光が闇に勝つということが日本の古事記にはっきりと書かれているのでございます。
その古事記を谷口雅春先生は宇宙普遍の真理にあてはめて解釈されたご本が 『古事記と現代の預言』 でございますが、このご本の 「はしがき」 に 「この日本民族神話の中核を形成するものは、『大和』 (やまと) の理念であり、天之御中主神なる創造神をもって始まる神話の第一章の 『御中』 を中心として全世界が大調和にまとまる理想である。」 と説かれてございます。 「御中」 とは 「実相世界」 のことであり 「無限のものが満ち満ちている世界」 のことでございますが、その 「御中」 から無限のよきものが発せられてこの現象界を満たしている、ということを、谷口雅春先生は心血を注いで何百冊ものご本を著わして教えてくださっているのです。
今の私は、どのご本を拝読しても、本当に胸がときめいて、谷口雅春先生の吐かれる息が私の全身にかかってくるような気持ちでご著書を拝読しています。 谷口雅春先生は天界に召されていらっしやいましても、ご著書がある限り先生のお命を今ここに頂けるのが私たちなのです。最近私は、先ずお祈りして 「谷口雅春先生」 とお呼びして谷口雅春先生のご著書を読むことが、 「神想観」 でもあると思うようになりました。
谷口雅春先生の 『私の日本憲法論』
最近読み直して感銘しているご本は、 『私の日本憲法論』 でございます。このご本は出版中止になっているご本ということでございますが、先生はこのご本で、宇宙普遍の真理、釈迦も説き、キリストも説き、クリスチャンサイェンス、リリジャスサイェンスなど多くのすぐれた宗教家が説かれた教えの真髄を説いていらっしゃいます。
さらに、私は、全世界の政治家、あらゆる分野の学者がお互いに手をつないで、本当の政治、本当の経済、本当の文化、本当の教育のあり方に目覚める時期を迎えていると思いますが、そのあらゆる分野の原理を説いておられるのが谷口雅春先生である、ということを痛感させていただけるのが、このご本であると思います。谷口雅春先生はまさに世界最高の哲学者でいらっしやいます。
だから今こそ、私は憲法学者の方々に 『私の日本憲法論』 を読んでいただきたい。そして総理大臣には、朝 「教育勅語」 を拝誦し、夜は一日一頁でもいいからこのご本を読んで政治を行っていただきたいと思います。今、為政者が読むべき本は 『私の日本憲法論』 であり、これを読んでいただき、現憲法を一日も早く廃棄しなくては、国の生命の蘇生はおぼつかないと思っております。
谷口雅春先生のお弟子にならせていただいたお蔭で本物の宗教か嘘の宗教かが分かります。 あるいは経済学者でも政治学者でも法律学者でも憲法学者でも見分けがつきます。 本物の日本人か偽者の日本人かも分かります。
文学者もそうです。 ノーベル文学賞を受賞した大江健三郎さんの文章を読むと頭が変になります。障害者の息子さんがいらっしやるので、大江健三郎さんは相当キリスト教に熱心で、心が日本の国の命に触れはじめているのかな、と思いましたが相変わらず唯物思想の方でした。
日本が負けて今日の日本国憲法が制定されてから五十数年が過ぎました。 谷口雅春先生は 『私の日本憲法論』 の九八頁にこう書いておられます。
「明治憲法発布の告文(つげぶみ)には、
『皇祖 皇宗ノ遺訓ヲ明徴ニシ典憲ヲ成立シ条章ヲ昭示シ内ハ以テ子孫ノ率由スル所ト為シ外ハ以テ臣民翼賛ノ道ヲ広メ永遠ニ遵行セシメ益々国家ノ丕基(ひき)ヲ鞏固(きょうこ)ニシテ八洲民生ノ慶福ヲ増進スヘシ』
とあり、 また憲法発布勅語には、
『茲ニ大憲ヲ制定シ朕力率由スル所ヲ示シ朕力後嗣及臣民及臣民ノ子孫タル者ヲシテ永遠ニ循行(じゅんこう)スル所ヲ知ラシム』
とありますから、明治憲法は永遠に引きつづいて子々孫々にいたるまで、それに遵(したが)い循(したが)い、実践すべき根本法であると宣言せられているのであります。
そして統治の大権については、
『国家統治ノ大権ハ朕力之ヲ祖宗ニ承ケテ之ヲ子孫ニ伝フル所ナリ 朕及朕力子孫ハ将来此ノ憲法ノ条章ニ循ヒ之ヲ行フコトヲ愆(あやま)ラサルヘシ』
と示されているのであります。
これによって明治憲法の大綱は決して改正すべからずということが根本的に明記されているのであります。」
明治憲法は、よく知られていることですが、伊藤博文が中心となってドイツをはじめ世界の憲法を参考にしながら、明治天皇ご臨席の四年間にわたる憲法制定のための会議を経て発布されたものです。その間、明治天皇は一回も会議を欠席されることなく、終始熱心に議論に耳を傾けておられました。そのくらい明治天皇は憲法を日本の国是として深く重んじておられました。
本来は憲法学者の方が言うべきことでしょうが、明治憲法の第七十三条に則って現憲法の無効宣言をすべきなのです。そのことを谷口雅春先生は同じ 『私の日本憲法論』 で次のように述べておられます。
「この明治憲法の大綱たる 『統治の大権』 の所在や建国の精神は 『永遠に循行』 せらるべきものであるということを前提として、明治憲法第七十三条の 『憲法の条項』 改正 (条項改正であって、憲法改正ではない) の手続きが書かれているのでありますから、おのずからその改正してもよい条項の範囲は限定されているのであり、 憲法の大綱たる 『統治の大権』 の所在まで変更したり、憲法全文を全然変更したりすることは、明治憲法第七十三条の憲法の 『条項改正』 の範囲でできることではないのであります。
それなのに占領軍は、この 『条項改正』 の条文に基づいたる如く偽装して、憲法全文の変更をあえてして、国民の眼を欺こうとしたのであります。」
明治憲法の第七十三条は 「憲法の条項改正」 について規定していますが、これはあくまで 「条項は改正してもよいけれども、全部を改正してよい」 という意味ではありません。 そもそもそんな規定を設けている憲法など、どこの国の憲法にもないはずです。なぜなら、それは憲法自身の自殺行為だからです。 その国の基本法である憲法のすべてを否定することは革命を意味するからです。
今の日本国憲法はアメリカ製憲法であることは周知の事実ですが、これは日本を占領したアメリカ占領軍が力で無理やり押し付けた憲法です。 しかも日本人が自主的に明治憲法の第七十三条に基づいて改正したかのごとき形を取って無理やり制定させた憲法なのです。 そのことを、谷口雅春先生は先のご文章で指摘されているのです。
ですから、この憲法は、アメリカが ”日本なるもの” を根こそぎ抜いてしまおうという憲法で、日本の国柄をまったく無視した憲法なのです。
今こそ、谷口雅春先生に学んだ私たちの出番
このような非日本的な憲法を持てば、本来なら五十数年も経てば、日本的なものはまったく失ってしまっていたでしょう。ところが、どんなにいびつな姿になっても、根は、ひそかに息づいてきました。 なぜなくならなかったかと申しますと、天皇陛下のおわします日本国家だからなのです。 天皇陛下が毎日のお祀りを欠かされることなく、祈り続けてくださる天皇国日本だからなのです。
わが庭の宮居に祭る神々に 世の平らぎを祈る朝々
天皇陛下は「朝」ではなく「朝々」なのです。 毎日、昔の手振りをお忘れにならず、皇祖皇宗のご神霊に祈りを捧げられ、日本の国家・国民の幸せと全世界の平和を毎朝祈っていらっしやいます。 このことは、建国二百年足らずの国のマッカーサー元帥には想像すらできなかったでしょうが、日本には二千六百年にわたって祈りを捧げてこられた歴代の天皇陛下がおられます。
この天皇陛下のお祈りは、たとえ憲法がどのようなものになろうがまったく関係なく今日まで続いています。 そして古事記神話そのままの有様が高層ビルが立ち並ぶ近代都市の真中の皇居内において今も変わらず続いております。
こんなおとぎの国のような、美しいありがたい国はこの日本国家しかありません。
釈迦も説き、キリストも説き、すべての宗教の教祖が説いてきた実相世界の中心帰一の姿が現象世界に現われているのがこの日本国家です。 この実相世界の中心帰一の理念が天降った日本国家だからこそ谷口雅春先生はこの日本の地に誕生され真理を縦横無尽に宣布なさったのです。
神武天皇様が 「八紘を覆いて家と為さん」 と 「建国の詔」 の中で、日本建国の理想をお伝えになられました。 「全世界のすべての人類は一つの家族のように仲睦まじく栄えていきましょう」 という建国の理想です。生長の家が 「人間はみな神の子で、全人類が生命の兄弟姉妹として、仲睦まじく神の無限の能力を開花させていきましょう」 ということとまったく一つなのです。
谷口雅春先生は、旧約聖書の創世記であろうと新約聖書のマタイ伝やヨハネ伝であろうと、仏教の法華経や涅槃経や維摩経であろうと、その宗教の真髄を引き出し、分かり易く書かれたご本をたくさん著されました。このことは、谷口雅春先生の偉業であると同時に、私たちがどんなに感謝しても感謝し切れないことであろうと存じます。
谷口雅春先生のご著書はたくさんございますから、この宗教の真髄を知るにはこのご本、日本を愛するためにはこの愛国書、というふうにどんどん読み込んで頂きたいと存じます。
私は祈りに祈って、このすばらしい生長の家の組織が真の ”日本国実相顕現運動” ”人類光明化運動” の組織に変わることを熱祷しております。
谷口雅春先生は、かつて 「天皇国日本を崩壊させてはならない。日本国家の弥栄のためなら、生長の家の一つや二つ潰れてもかまわない」 とおっしやいました。宇宙普遍の真理が日本に天降っているその日本国家が栄えないと全世界の平和はやって来ないのです。
いま世界は、一昨年九月十一日のニューヨークのテロ、最近まで行われていたイラク戦争、これからもまだまだ戦争が続きそうなこの地球ですが、こうした中で谷口雅春先生は、日本の大和の精神こそが世界が求めている精神であり、これが世界に波及したときに世界は戦争がなくなって平和が来ると訴えられています。
その谷口雅春先生の法脈を継いでいるのが私たち一人一人です。谷口雅春先生のご警咳に触れ、ご著書を今でも読める幸せな私たち、「神想観」を伝授され、「神の子無限力」を教わっている私たち、今こそ使命遂行の出番でございます。
どうぞ皆様、ご一緒に谷口雅春先生の弟子にならせていただいた、この光栄。血脈は継いでいませんが法脈は皆様一人一人が継いでいます。
谷口雅春先生は昭和三十六年に、 「谷口雅春一人が光明化運動をやるのではない。皆さん一人一人が谷口雅春となって光明化運動をやっていただきたい。 生長の家人類光明化運動のパテントは諸君に譲りました。」 と代表者会議でおっしやいました。
その時、男性幹部も男泣きに泣きました。 私も大泣きに泣いた一人でございますが、いよいよ世界が求めているこの日本の中心帰一、素晴らしい天皇陛下をいただいているこの国柄こそ、世界が求めている理想の雛形だという事をしっかりと自覚して我が人生最高の喜びにみちた、求道と伝道の日々をご一緒に明るく邁進してまいりましょう。
ユダヤ系のドイツ人でありますが、皆さまもよくご存知の偉大な物理学者でありましたアインシュタイン博士は、
「近代日本の発達ほど世界を驚かせたものはありません。この驚異的な発達には他の国とは異なる何者かがなくてはなりません。果たせるかな、この三千年の歴史、万世一系の天皇を頂いているということが今日の日本をあらしめたのであります。世界もそれを本当に喜んでいます。私はこのような国が一箇所くらいなくてはならないと考えていました。なぜなら、世界の未来は進むだけ進み、その間幾たびも戦いは繰り返され、最後に戦いに疲れる時が来ます。その時人類はまことの平和を求めて世界的な盟主をあげねばなりません。その世界の盟主なる者は武力や金力ではなく、あらゆる歴史を超えた古くてまた尊い家柄でなくてはなりません。世界の文化はアジアに始まり、アジアに帰る。それはアジアの高峰日本にたち戻らなければならない。我々は神に感謝する。天が我々に日本という尊い国を創っておいてくれたことを」
この詩的韻律をおびた言葉の中で、アインシュタイン博士は 「家柄」 と言っていますが、 ”家” 、仲の良い家へ世界は本当に一軒の家、一家族のような親子兄弟姉妹でありたいものです。
あらゆる国の建国の歴史のなかで世界最長の二千六百六十三年の建国の歴史を有している日本国は、神の国の原型が天降った国、神国日本であります。その日本の国の実相顕現に全国の愛国者同志の皆様とご一緒に手をたずさえ、一所懸命やらせていただきたいと存じます。
人の生命 ・ 国の生命 ・ 地球の生命、みんな神様から放射された聖なる生命です。 「霊主物従」 が 「物主霊従」 に逆転しつつある今、この唯物思想の暗を照射する強い光の霊波を、祈りと行動によって発信してゆかねばなりません。
教育 (自虐史観 ・ 神の子の生命を財めるジェンダーフリー教育) ・ 拉致 ・ 靖国 (国立追悼施設) ・ 経済 ・ 国防 ・ 領土 ・ 現憲法など、問題は山積しております。 愛する祖国 ・ 日本は、いま疲弊しています。 どの問題も早期解決を要します。万教帰一の御教えをいただく私達は一宗一派を超越し、 ”志” を同じくする方々および霊界の方々のご指導ご支援を仰ぎ、理想世界実現運動を推進してまいりたいと、切に思います。
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