(二) 徳育の養成 (その二)
「どうして人を殺したの?」
「だって豚や牛は殺して食べてるじやん。なぜ人を殺して食べたらいけないの?」
少年はケロッとした表情で答えたという。
この少年の学力はトップクラス。 全校同学年中五位の成績。その知能指数と精神指数とのへだたりに慄然とさせられます。
人として、他者との ”喜 ・ 怒 ・ 哀 ・ 楽” を共有共感できない自己中心症候群の激増に、専門分野の方々が連日メディアに登場され、論じたり、書いたりして下さいました。いわく
─ 日教組教育のつけがまわってきた。いまこそ教育基本法の改正を。修身 ・ 教育勅語の復活を。宗教情操の涵養・自虐史観教育の一掃を、など ─ 。
戦後の風潮を憂うる私も、みな大切なことと、熱心に耳目を傾けさせていただきました 。けれども、多くの識者の中で、心の奇形児が育っている原因の一つ、食育歴に言及された方はなかったように思います。
この頃は、自分の欲望を充たすために、平気で奪い、侵し、殺す、という衝動的な行為をくりかえす破廉恥な人たちがふえてきました。
かつて、親の言うことを聴かない子供は、人格識見の優れた学校の先生におまかせすれば安心という神話も、いまは通用しません。昨年度の文部科学省の公立校調査によれば、小中高の教諭のわいせつ行為に対する懲戒処分は、過去最多。低学年生徒の半数以上が、学校内で被害を蒙っています。
まだ稚 (いとけ) ない小学生を対象にジェンダーフリー (日本の変質思想者がたくらんだ和製英語) という過激な性教育も、道徳の授業・生活科の授業の中で行われています。 現に大阪では、小学四年生の児童を男女ペアにしてコンドームのつけ方を実習させ、その結果、コンドームをつけないと妊娠するかどうか実験しようということになり女生徒が妊娠。 担任教師はどう対処するのでしょうか。憤るより悲しくなります。
そもそも男女共同参画=ジェンダーフリー思想は、大沢真理 ・ 上野千鶴子氏たちが政府高官を動かし、年間九兆円の公費を使って、地方自治体 (市町村単位) にまで流布洗脳を行っている運動です。
教育現場の教諭も異常な熱意で、人形や器具、ビデオ、カラー写真などを使用し、都内では小学一年生からこの過激な教育が行われているところもあります。
この人間獣化運動は、旧ソ連の革命分子が天皇制打倒、日本革命が成就しなかったため、戦法を切り替えて、世界に冠たる日本の家族制度、夫婦制度を破壊し、性差のない、子供を産まない中性人間にし、やがて日本を壊滅に導くという恐ろしい思想なのです。
谷口雅春先生は、
「共産主義革命がロシアや中共に起ったことは、食物と大いに関係がある。 戦闘的行為・性欲の異常遂行は、肉類に含まれる脂肪成分がコレステリンになり、このコレステリンが性欲を昂進する性ホルモンに変化するからである。 地上の人類全部が肉食をやめるようになれば世界に目ぼしい戦争はほとんどなくなるであろうと思います。」 ( 『心と食物と人相と』 三四上二七頁)
と、指摘されておられます。
いま神は、人類に警鐘を発しておられます。 性の乱れにはエイズ。 殺生には狂牛病 ・ サーズウイルス ・ 鳥インフルエンザ ・ 豚コレラ、というように。
一日三度のお食事は、多くの方々の愛念によって卓上に運ばれる尊い神の子への供物。 「この尊い生命を戴いて、ますます日本国家の実相顕現、人類光明化運動に邁進させて頂きます。有難うございます。」 と心から感謝合掌礼拝させていただく素晴しい神聖行事。
一家団欒 (だんらん) の中で、家族の絆を深め、礼儀作法を学び、すこやかな精神・愛国心も醸成できる一挙四得。まさに 「徳育」 はあなたの家庭の ”食卓” から ─ 。
|