平成17年 3月号

み教えを生きる悦び (14)

夜明けを告げる長鳴き鶏となって

鎌 田 久 子


 昨年、日比谷公会堂で開催された 『教育基本法改正を求める中央国民大会』 (十一月二十九日)は、久し振りに血わき肉おどる興奮を覚えた。

 当日朝、九時半に集合した奉仕員たちは、係りの方から集会の最後に、鉢巻をし、舞台上から 「教育基本法改正にむけて、頑張ろう!頑張ろう!」 のシュプレヒコールを三回する、との説明を受け、こぶしを頭上高く振り上げ、息が合うまでリハーサルを行なった。
 女性は、白地に 「教育基本法改正を!」 と紺色に染め上げた二千五百枚の手ぬぐいを四つ折し、鉢巻づくりを開始。私は 「どうか、六月の衆参両院において改正案が可決されますように」 と念じつつ、シューツと手の平アイロンをかけて仕上げた。
 資料・氏名記人名簿・鉢巻を受付机上にセッティングした頃には、ポツポツ入場者がいらして鉢巻を渡すと、驚きの表情で 「私は行進には行きませんので」 と、資料だけ受け取り入場される方もあり、 「これは場内で締めていただくので … 」 と一人残らず追いかけていき、お渡しした。

 受付もまばらになった頃、鉢巻を片手に場内に入ると、素晴しい光景が目に飛び込んできた。 壇上の議員の方々全員が、キリリと鉢巻を締め、その表情のなんと凛々しく、頼もしいこと。
 一階から三階席を見渡すと、老若男女、全員がキリキリシャンと鉢巻し、西岡武夫元文部大臣の熱弁を、身をのり出して聴き入っている。私も鉢巻をギュッと結んだ。 心地よい緊張が全身に漲り、なんとしても改正を実現させようとの熱い思いがこみあげてくる。

 〈ああ、この感懐は『人間神の子』の鉢巻をして、昭和三十四年十二月三十日〜一月二日まで伊勢皇大神宮奉仕実践練成会に参加させていただいて以来のものである。〉

 閉会の時刻は迫り、私たちも舞台の両袖に待機し、全員が起立。 会場に、白い鉢巻の花が咲いた。
 司会の松原仁衆議院議員の力強い先導で 『頑張ろう!頑張ろう!』 の掛け声とともに、戦後教育の迷妄 (無国籍族・自虐史観・動物以下の人間育成) を打ち砕くべく、二千二百人の黄金のこぶしが一斉に天を衝く。 天上の白色スピリットが、それに呼応して、日本の正気の光が、日比谷公会堂から日本列島中に広がっていくような気がした。
 つとに視聴者を裏切ってきたNHKも、必ずこの壮観は放映し、世論喚起の一翼を担うにちがいない。 (汚名挽回のためにも)

 ふと私は、今日のように大勢集って、シュプレヒコールをしたことを思い出していた。
 あれは、昭和四十一年の五月十三日。白鳩会員が、自民党本部につめかけて 「建国記念の日制定推進全国婦人大会」 を開催したときだった。
 党本部ホール内の椅子を全部撤去し、千百名の白鳩が、日の丸の小旗を胸に、前進してもなお、ドアの外まであふれたあの日。 ”生・政・連” の根回しのお蔭で、壇上には百名を越す議員が並んだあの日。 「”建国の日・二月十一日制定” お願いします」 と声を枯らして連呼したあの日のことを…。

 偉人な霊的指導者谷口雅春先生は、占領車によって消された ”紀元節 ”を、昭和三十年の「生長の家」 誌一月号より、毎年復活を提唱され、御講話でも烈々とお説きくださった 。私たち相・白・青は、喜々として、尊師のもと、運動を展開した。
 翌年も 「真理国家・天皇国日本」 の顕現にむけて尊師の神筆は冴え渡り、各界識者の魂を揺り動かし、百を越える各宗教団体、愛国団体を連合して世論を喚起し、政界に働きかけた。
 こうして、昭和四十二年二月十一日 『建国記念日』 実現を迎えた。午前中は、生長の家本部で聖歌隊員として舞台の袖で 「紀元節」 の奉祝歌を唱わせて頂き、午後は、明治神宮会館で開会十五分前に、 「紀元節」 の歌を歌唱指導をさせていただき、ともに悦びの涙をこらえて歌ったあの日の感激は、忘れられない。

 尊師は、住吉の大神として、「日本国家の実相顕現」 運動が、人類を光明化し、世界平和をもちきたすことを、今も、切々と導き給う。
 尊師は 『日本再建の道を拓くもの』 の論文の中で

= 彼ら西欧が吾らを弱体化して支配する方法は、

  @日本の「家」と云う良俗を失わしめること、

  A日本を歴史なき国家とし、忠孝の感情を一掃すること。

  B日本人に淫蕩な習慣を植え付けて、精神的・肉体的に類廃させること。

  C人口を減少せしめることによって日本の国力を減弱せしめること。

  D産業でも土地でも分割することによって弱体化させること であった。 


と明示されている。

 今年は、戦後六十年の節目の年。 占領軍による大・中・小二千二百の日本弱体化政策というウイルスに蝕まれている国の生命に、真理のレーザー光線を当て、教育基本法・現憲法・母体保護法を焼尽・改正せしめねばならない。

 夜明けを告げる長鳴き鶏となって … 。





鎌田久子氏
どんな教えか
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