平成14年11月号

「オーストラリア法人」独立

生長の家オーストラリア法人の代表であり、ときみつる会の代表でもあられる宮澤潔先生は、生長の家本部が谷口雅春先生のみ教えを換骨奪胎してゆがめている事を憂えられ、正しく後世に伝える事を目指して、生長の家本部から独立されました。



特別寄稿 宮澤 潔(生長の家オーストラリア法人代表)
生長の家オーストラリア法人独立のご挨拶

合掌 ありがとうございます。
  この度は、「谷口雅春先生を学ぶ」誌のご創刊、誠におめでとうございます。
  ご創刊に至るまでの皆々様のご熱意とご尽力に心からの敬意を捧げます。
  さて、既にご存知の方もあるかもしれませんが、私共、生長の家オーストラリア法人は、平成十四年七月三十一日にオーストラリア国の宗教法人として、尊師谷口雅春先生の御心を中心に原点を振り返りつつ、その原点から発する人類光明化運動を展開せんがために、東京に本部を置く宗教法人「生長の家」から独立致しました。
  また私自身は、同じく本年七月三十一日をもって、東京に本部を置く宗教法人「生長の家」を辞職し、オーストラリア国の宗教法人「生長の家」 (Seicho ‐ No ‐ le lncorporated) の法人代表として、人類光明化運動に邁進することになりました。
  独立したオーストラリア法人の主旨を、より明確にご理解頂くため、生長の家オーストラリア法人の「独立宣言」を末尾に掲載いたしますので、皆様方にご高覧いただけましたら幸甚です。
  次に、私共が独立を決断した背景について一言述べさせていただきます。

  谷口雅春先生ご自身は、常に「自分はラッパであって教祖ではない」とも「自分がこの世を去ったら、もっとよい”スピーカー”が現れて真理を説いてくれる」ともお教え下さったことは、我々信徒はよく周知しているところであります。しかしながら、先生ご自身がかくのたもうたからとて、先生のお説きくださった御教えによって救われた先生の弟子である我々が、「そうだ、雅春先生は単なるラッパだった。先生亡き後はもっとよいスピーカーがでるのだ」などと、おうむ返しにお言葉の表面的意味だけを言質にして、先生の偉業と広大無辺なるご恩を忘れ、原点を忘却してよいということにはならないと考えます。
  生長の家の真理を神様からの啓示として受けられたのは、谷口雅春先生ただお一人のみであります。谷口雅春先生ご自身が、どんなにご自分を謙遜なされても、宇宙に満ちる無言の真理を、人類がわかるように人間の言葉にあらわして、生長の家の実相哲学としてお説きくださったのは、谷口雅春先生をおいて他にはいられないのであります。更に、生長の家の原点を谷口雅春先生が日本語で著されたということは、我々日本に生を受けた者としてこれ以上の喜びと感謝はございません。
  更にたったお二人で始められた生長の家が、谷口雅春先生、輝子先生のご一代で、世界数百万の信徒を擁する一大教団にまでなったのは、やはり先生ご夫妻の「不世出の偉大なるラッパ」としてのお力と、高潔にして大雅量のご人徳によるものであることは、何人も否定できない歴史的事実であります。
  これを一言に言えば、「生長の家」は、その教えそのものは無論のこと、教えを実践・実行するための組織である教団もすべての道場も教化部も組織も悉く谷口雅春先生・輝子先生のご生涯をかけての尊いご努力の賜であるということです。
  先生ご開悟の御教えを信奉する弟子であり信徒である我々は、このことを永遠に忘れてはならないのであります。ここにこそ、生長の家における真の「中心帰一」の精神があるのではないでしょうか。この自覚は、生長の家の信徒としては当たり前のことであり、教えの祖を大切にするということは、生長の家がこれから何十年何百年を経ても信仰の基本的な姿勢を失わずに存続し発展していく上で、なくてはならない重要なことであります。この基本姿勢がしっかりしていれば、今後何世紀たとうとも、信徒の方々は「尊ぶべきものを尊ぶ」という信仰者としての健全なる情操を育むことができるのです。それによって現世では、谷口雅春先生に一度もお目にかかったことのない方でも、心から先生を敬慕し、そこから永遠に汲めども尽きぬ新鮮な信仰のいのちにふれることが出来るのです。
  ところが、誠に残念ながら、東京に本部を置く宗教法人「生長の家」の現状では、「尊ぶべきものを尊び、教えの祖である谷口雅春先生ご夫妻を敬慕し尊師の御心を仰ぎ、これを実践する」という信仰者としての、また、信仰団体としてのごく自然な本来のあり方が、天の岩戸隠れのように暗雲におおわれているかの如き観を呈しております。さらに現状では、久遠不滅の『真理』そのものが、あたかも時代と共に刻々と変わるもののごとく強調され、本来の谷口雅春先生の説かれた不変の「生命の実相」哲学が、時代の変化という名目のもとに埋没の危機にさらされていると危惧しております。神から谷口雅春先生を通じて人類に授けられた福音である聖典が、徐々に出版されなくなっている現状は、この危惧が既に現実になりつつあることを示しております。
  独立と申しますと、あたかも「本家から分裂した異端」と誤解される方もあるかと思いますので、ここに谷口雅春先生のお言葉を確認したいと思います。
  谷口雅春先生は、「宗教の本質は、その名称や規模の大きさにあるのではなく、中味にこそあるのである。たとえば、『××キリスト教会』という看板を掲げた大教会でも、その中でイエスの教えが正しく説かれていなければ、それはレッテルだけがキリスト教であって必ずしも本当のキリスト教ではない。仏教にしても同様であり、大寺院があってもその中で、釈尊の教えが正しく説かれていなければ、それは本当の仏教ではない」と言う意味のことを度々お説きくださっておられます。つまり、宗教の本質は、そのレッテルにあるのではなく、その宗教において、今、開祖の教えが歪められずに説かれているということにあるのであります。
  生長の家オーストラリア法人は、常に谷口雅春先生の原典を信仰のよりどころとし、常に祈りを通して先生の御心を現代において実践するところの「純粋なる生長の家」をめざし、かつこれを後世に正しく伝え残さんとするものです。
  以上、まことに簡略ながら生長の家オーストラリア法人の独立のご挨拶とさせて頂きますと共に、皆様方の上に生長の家の大神様の豊なる祝福と御守りがありますようにお祈り申し上げます。

合掌 ありがとうございます。

SEICHO ‐ NO,IE lncorporated (生長の家オーストラリア法人)
ファックス番号 六一・三・五九七一・五一一七
(日本からのファックスは、○○一・六一・三・五九七一・五一一七)
住所  PO BOX 118 BAXTER, VIC.3911 AUSTRALIA





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